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設立趣旨

 近年、ニホンジカをはじめとする大型野生動物の生息数増加と分布拡大により、人との軋轢問題がより一層深刻になってきています。この問題を解決する対策の一つとして捕獲の重要性が増し、狩猟者の果たす役割に注目が集まっています。しかし、狩猟者の減少と高齢化が急速に進んでいるため、野生動物管理の一端を担う狩猟者の確保は重要な課題です。現在、銃を所持する女性狩猟者の割合は少しずつ増えており、女性の参入は狩猟の活性化につながると期待されます。しかし、女性狩猟者はまだまだ少なく情報交流の場が限られていること、経験年数の短い人が多いことから、捕獲技術の習得や適切な道具の選択に必要な情報が蓄積されていないのが現状です。そのため、女性狩猟者が十分に活躍するために必要な情報を整理し共有するネットワークを設立し、女性の狩猟活動を支援することが求められています。

 

 生態系保全や獣害対策、中山間地域の振興などで女性の活躍が広がっている中で、女性が狩猟に関わることは野生動物を資源として「活かす」ことに新たな視点をもたらすと期待されます。かつて日本人は野生動物を、肉は食材として、角や毛皮などは薬や衣類などの生活用品として利用してきました。資源として野生動物を適切に利用することは、生態系保全の観点からも、森の恵みをバランスよく取り入れた暮らしを見直す観点からも重要な役割を果たすと考えられます。野生動物を有用な資源として、日常生活の中に再び取り戻すためには、食を始めとする暮らしにつながりの深い私たち女性の力が重要だと考えます。 

 このような状況をふまえ、生態系を構成する野生動物の管理と、それらを捕獲し暮らしの中に活かすまでを一連の過程としてとらえて活動を行う女性たちの会を発足することにいたしました。暮らしを担う女性ならではの発想力と企画力により、女性たちが日常生活の中に野生動物との関わりを取り戻すことのできる様々な場を広げていきたいと考えています。


 

目的

 女性狩猟者の活動を円滑に進めるために必要な情報を整理し共有すること、野生動物の資源的価値を見直し、現代社会での活用方法を提案することで日常生活の中に野生動物との関わりを取り戻すことを目的とする。


 

経過

 

 設立準備会会合:2013年5月11日(土)、7月13日(土)、9月2日(月)

 設立総会:2013年9月28日(土)

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